- 「Webライティングの勉強に本を読んでみたい」
- 「難しい本を買ってしまわないか心配」
- 「自分の文章を自分でブラッシュアップしたい」
そんな初心者Webライターさんには『新しい文章力の教室』がおすすめ。
この本はWebライティングを学ぶ最初の1冊として、しょっちゅう紹介されています。
僕自身ライティングに関する本はたくさん読みましたが(20冊くらい)、そのなかでも本書は
- Web上の文章について書かれた本
- 著者がWebメディアの編集長(ナタリー初代編集長)
- 何名ものプロがおすすめしている(誰の紹介かは後ほど…)
という、Webライターが初めて読むのにピッタリの本なんです。
この記事では本を紹介しつつ、記事の内容だけでも役に立つようにしましたので、ぜひ最後までご覧ください。
『新しい文章力の教室』基本情報
書名 | 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング |
著者 | 唐木 元 |
出版月 | 2015年8月11日 初版発行 |
出版社 | できるビジネス |
定価 | 1,300円+税 |
ニュースメディア(ナタリー)で新人教育を担当する著者が、社内研修向けの内容をまとめた本。
本書では、はじめに「いい文章とは完読される文章である」と目標を定め、1冊を通して完読される文章の考え方や、磨き方を伝授してくれます。
発売から5年以上経過した今も、多くのプロが「初心者におすすめ」として紹介する1冊です。
この本を推薦しているプロ
『新しい文章力の教室』は初心者におすすされることが多い本です。
具体的に誰がおすすめしているのか、ご紹介いたします。
有名なブロガーさんや、先輩ライターさんばかりです。
『新しい文章力の教室』以外に紹介されている本も、集計して記事にしました。
勉強になる本がいっぱいありますので、よければ以下の記事もご覧ください。
初心者Webライターは第1章・第2章だけでも読むべき
初心者Webライターが知るべきことは、本書の1章と2章に詰まっています。
1章と2章の内容をマスターすれば、70点~80点の文章を書けるライターになれるからです。
事実とロジックさえしっかりしていれば、それだけで70点くらいの文章にはなるものです。そこから先は、言葉に磨きをかけていく作業です
唐木 元『新しい文章力の教室』p.49より引用
この記事は、第1章の内容の中でも特に重要なポイントをまとめました。
まずは完読される文章をつくる考え方、「文章の3層構造」からご紹介します。
文章は「事実」「ロジック」「言葉づかい」の3層構造
文章は「事実」「ロジック」「言葉づかい」の3つのレイヤーの積み重ねでできています。
流れるような美しい文章で書いていたとしても、ウソや間違いがあれば0点です。
また、論理的におかしな文章は「言葉づかい」ではカバーしきれません。
事実に基づいたトピックを、ロジカルに組み立てて初めてその後の言葉づかいが活きてきます。
事実に間違いがなく、言いたいことの筋が通っているなら、多少言葉づかいが変でも50点~60点程度の文章にはなります。
「事実」「ロジック」がしっかりしたら70点程度の文章になります。
70点から先は、常に文章を見書き続けるプロの領域です。
本書は第1章で「事実」と「ロジック」について重点的に解説し、2章~5章で「言葉づかい」を磨き上げる内容になっています。
初心者のWebライターなら、まずは第1章を学んで確実に70点をとり、第2章のレベルを目指すとよいでしょう。
Webライターが書く記事も、3層構造でできている
Webライターが書く記事も、文章の3層構造でできています。
試しに今回の記事の3層構造を確認してみましょう。
3層構造の話が『新しい文章力の教室』に書かれていないなら、事実ではないので0点。
本に書かれていたとしても、話が脱線してばかりだと意味不明な文になります。
事実をもとにロジカルに解説するだけで、記事のクオリティがグンッと上がるということです。
ロジカルな文章を書くためには「テーマ」が必要
ロジカルな文章を書くには「テーマ」を決めて、その「テーマ」を伝えるために「何を」「どれから」「どれくらい」話すか決めることが重要です。
たとえば『新しい文章力の教室』は「いい文章とは完読される文章である」という一貫したテーマがあり、そのテーマを伝えるための章構成になっています。
Webライターの仕事上で「テーマ」は、キーワードと想定読者から決まります。
「何を」「どれから」「どれくらい」話すかは構成とよばれる作業によって、組み立てていくことが多いです。
初期に受ける案件は、キーワードを指定されていることも多く、構成が用意されている場合もあります。
この記事は「『新しい文章力の教室』の中で、初心者Webライターが知るべき内容」というテーマと、それを伝えるための記事構成にしました。
テーマに合わせて話題を取捨選択する
本書では、テーマに合わせて話題を取捨選択することの重要性についても触れられています。
パーツを集める段階ではトピックは多い方がいいのですが、完読される文章を目指すなら、テーマと関係の薄い話題は、思い切って捨てる勇気も大事です。
たとえばこの記事では、全5章あるうち1章の内容にしか触れていません。
これは、初心者Webライターに必要なことが1章と2章につまっていて、中でも1章がわかれば70点の文章がかけるようになるためです。
大事なのは、常にジャッジの基準を主眼に即しているかどうか、主眼をつたえることに奉仕できているかに置いて、ブレさせないことです。
唐木 元『新しい文章力の教室』P.41
自分が伝えたいことではなく、テーマを伝えるために必要なことを選択します。
【まとめ】第1章で70点をとり、2~5章で100点を目指す
『新しい文章力の教室』は「いい文章とは完読される文章である」というテーマを掲げて書かれた本です。
文章の3層構造のうち、第1章で「事実」と「ロジック」を身に着けます。
第1章の内容をマスターしたなら、文章として70点のクオリティは達成できるでしょう。
70点から先の「言葉づかい」の磨きかたについては、2~5章で紹介される方法で文章のブラッシュアップを繰り返します。
『新しい文章力の教室』は、基礎から文章を学びたい初心者Webライターにとって、心強い味方となる1冊です。
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